今月9日に始まった夏の高校野球富山大会。注目校を紹介します。初回は高岡第一高校です。

71人の一糸乱れぬ足音が響きます。2年前の夏は県大会優勝、去年は準優勝を果たしました。
しかし、甲子園に立ったのは過去1度だけ。再び夢の舞台へ、チームの士気は今、高まっています。

高岡第一 小西航太 主将:
「去年決勝戦で悔しい負け方をしたので、一戦一戦、全員で勝ちにこだわって勝ちたいです」


先月、春のセンバツで優勝した大阪桐蔭との交流試合。日本一のチームにも臆することなく挑み、互角の戦いを演じるも…ワンプレーの乱れでサヨナラ負け。それでも、接戦に持ち込んだ経験がチームの転機となりました。

高岡第一 村本忠秀 監督:
「日本一のチームと対戦することができていろんな意味での刺激をいただきました。グラウンド上での姿勢と試合に入る取り組み方全てが勉強になったのではないかと思います」


高岡第一 杉木将悟 副主将:
「良いプレーは盛り上がって、悪いプレーはしっかり指摘してやっていきましょう」


王者との試合から得たもの、それは「気付き」です。周囲に注意を配ること、脇の甘さから起こるミスを減らすこと、そして相手の隙に気付き、勝利につなげます。


村本忠秀 監督:
「気付きがあるからこそ、チームメイトを思う気持ちも出てくるし、対戦相手の隙をついて得点していく、しっかりと守るそういうところも含めて普段から気付きということを大切にしていくことが最善の策ではないかと思います」


今、一番の成長を見せているのが、前花扶尚投手。キレのあるストレートとスローカーブを織り交ぜ打たせて取る技巧派で、桐蔭戦でも4回無失点と強烈打線を抑えました。


高岡第一 前花扶尚 投手:
「チーム全体としても自信につながったと思うし、良い流れもできてきました」

一方、打線の中心は2年生、高畑太一選手。どんな球も左右に打ち分け、確実にランナーを帰します。

高岡第一 高畑太一選手:
「長所はバッティングで広角に打球できること。どんなピッチャーでもしっかりタイミングを合わせて自分の形で打つことを意識しています」



優勝候補の一角でありながら創部以来、甲子園出場は一度だけの高岡第一。桐蔭戦での学びを十分に発揮して41年ぶりの甲子園へ…。今年の高岡第一は、一味違います。

高岡第一 前花扶尚 投手:
「3年間チーム全員が頑張ってきたので、その集大成を見せつけて圧倒的に夏大会優勝できるように頑張ります」