ハンガリーで行われているアイスホッケー男子ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪3次予選グループリーグ。日本時間10日に、日本(世界ランキング25位)はスペイン(同32位)との第2戦に6対3で勝ち、最終予選進出にあと1勝と迫った。
初戦、リトアニアに白星を挙げた日本に対して、2次予選を勝ち上がってきたスペインはハンガリーに敗れて黒星スタート。ランキングも下の相手だけに日本は確実に勝って後顧の憂いなく最終戦に進みたい。しかし日本は初戦同様この試合も立ち上がりの悪さが際立った。
開始早々1分26秒、ゴール前のディフェンスが甘く失点すると、5分にも遠めからのシュートを決められ2点を失う。さらに第1ピリオド終盤にはチームの中心、平野裕志朗(28)が相手選手の首より上へのイリーガルチェックでゲームミスコンダクトペナルティをとられ、この試合残り時間すべて退場という手痛い展開を迎える。
しかしこれでチームに火が付いたのか、反撃の口火を切ったのは第2ピリオド8分、キャプテン中島彰吾(30)がブルーラインから鮮やかなスラップショットを決めると、13分にはコーナーからのパスをゴール前で人里茂樹(29)が合わせて同点に追いつく。そして17分にはDF山田虎太朗(32)が相手ゴール前まで持ち込みシュートを決めて3対2と逆転。
第3ピリオド5分には、初戦2ゴールを挙げた佐藤航平(27)がゴール前で合わせて4点目。このあと1点を失ったが、日本は15分にも山田がスラップショット、終了間際の19分にも石田陸(23)がバックドアで決めてだめ押しゴール。スペインの追い上げをしのぎ、結果6対3、初戦に続く逆転劇で3次予選2勝目を挙げた。
この日、2得点を決めた山田は「また序盤にリードを許す展開になってしまったが、チーム一つになって、粘り強く我慢してプレーしたことが、こういう結果につながったと思う。明日のハンガリー戦は大事な一戦になるので、完全アウェーだが最終予選進出に向けて頑張りたい」と次戦に向け意気込んだ。
日本は11日(日本時間)、ハンガリーと対戦し、勝てば最終予選へ進む。ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪アイスホッケー競技には12か国が出場するが、すでにランキング上位の8か国と開催国のイタリアは予選無しで出場が決まっている。残り3枠の五輪出場権を予選で争っている。
日本はこの3次予選、次戦のハンガリー戦に勝てば、今年8月の最終予選に進出。そして最終予選は、ここからスタートするランキング9位から17位の9か国と3次予選から勝ち進んだ3か国が、4か国ずつ3つのグループに割り振られてリーグ戦を戦い、それぞれのグループ1位がオリンピック出場を果たすことになる。日本にとっては3次、最終と続く、長く険しい道のりだが、長野以来28年ぶりの五輪出場が期待される。














