もしトランプ氏が大統領に返り咲いたらの「もしトラ」が現実に。日本製鉄が合意していた、アメリカ企業の大型買収にトランプ氏が先週突如反対を表明。バイデン大統領も巻き込み、異例の事態となっています。
先週、あの人物の発言がまた日本を驚かせました。
アメリカ トランプ前大統領
「とても恐ろしいことだと思います。日本製鉄がUSスチールを買収したら、私なら即座に絶対に阻止します」
先週、トランプ氏が突如噛みついたのは去年12月に合意した、国内鉄鋼最大手「日本製鉄」によるアメリカの老舗鉄鋼メーカー「USスチール」の2兆円に上る大型買収です。
日本製鉄 橋本英二 社長(去年12月)
「日本製鉄にとって最も大事なことは、我が国日本、日本の成長力を取り戻す。そのためにですね、死力を尽くす。経済安全保障のリーダーは、言うまでもなくアメリカ」
日米大型再編でトップをひた走る中国勢を追いかける戦略でした。
しかし、11月の大統領選を前にトランプ氏が反対を表明した狙い。それは、120万票とされる鉄鋼業界の労働組合票です。雇用を守る姿勢を強調することで、労働者層の支持を得たい意向がにじみます。
丸紅経済研究所 今村卓 所長
「1期目のときには、トランプ氏の周辺に共和党のそれなりに経済ブレーンがいたんですね。今、この人たちはかなりトランプ氏から離れているというふうに言われてまして、ご自分で考えていらっしゃるか、あるいは、かなり極端な貿易理論のようなものをおっしゃるような方々が周辺についている。認識が1980年代」
トランプ氏が再選すれば、このような保護主義的な政策が強化される可能性があると指摘されていて、「もしトラ」=もしトランプ氏が大統領に返り咲いたらのリスクが表面化した格好です。トランプ氏の発表の後には、買収に反対する鉄鋼の労働組合も「バイデン大統領から組合支持の確約を得た」との声明を発表。
USW(全米鉄鋼労働組合) マッコール会長の声明(今月2日)
「きょう、バイデン大統領が我々を支援してくれるとの個人的な確約を得た。大統領は常に組合の友人であり、この問題に関心を持ってくれていることに感謝している」
トランプ氏につられてか、バイデン大統領も買収に反対姿勢とも読み取れます。
一方の日本製鉄は、買収はアメリカにもメリットがあると強調してきました。
日本製鉄 橋本英二 社長(先月)
「アメリカにとって私ども日鉄がUSスチールを買収することも、あまりアメリカにとってもマイナスというのは私の頭では考えつかない」
早くも日本企業を襲った「もしトラ」リスク。
丸紅経済研究所 今村卓 所長
「5割近い(当選)可能性がある候補であれば、当然そこで何が起きるか考えておくのかは、企業にしろ、外国政府にしてみれば当然の話」
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