中国に駐在する金杉憲治大使が、スパイ容疑で拘束中のアステラス製薬の日本人社員に面会したことがわかりました。

北京の日本大使館によりますと、金杉大使は30日午前、中国当局に拘束されているアステラス製薬の50代の日本人男性社員と初めて面会しました。面会は、金杉大使が去年12月に着任してから初めてです。

男性の健康状態に問題はなかったということです。

男性は去年3月、北京からの帰国直前に反スパイ法などに違反した疑いで中国国家安全当局に拘束され、10月に正式に逮捕されました。

去年11月には、前任の垂秀夫大使が面会を行っていますが、金杉大使も着任早々、男性と面会を行うことで、日本政府がこの問題を重視している姿勢を示した格好です。

日本政府は男性の早期解放を求めていて、去年11月の習近平国家主席との首脳会談の際も、岸田総理が直接働きかけています。