イスラエル軍によるガザ地区での攻撃が大量虐殺にあたるとして南アフリカが提訴した裁判で、ICJ=国際司法裁判所が暫定措置を出しました。

ICJ(国際司法裁判所) ドノヒュー裁判長
「イスラエルは大量虐殺にあたるすべての行為を防止するために、その力の及ぶ限りあらゆる措置を講じなければならない」

国際司法裁判所は26日、ガザでの攻撃は「ジェノサイド条約」に違反しているとする南アフリカの提訴を受け、暫定措置としてイスラエルに対し、▼大量虐殺を防ぐためあらゆる措置を講じた上で、▼内容を1か月以内に報告するよう命じました。

一方で、イスラエルによる軍事作戦が大量虐殺に当たるかどうかの判断はせず、軍事作戦の即時停止には踏み込みませんでした。

これを受けて、イスラエルのネタニヤフ首相は“イスラエル軍の攻撃は市民を狙ったものではない”として、「ジェノサイドという訴えは言語道断だ」などと述べました。

こうした中、ロイター通信によりますと、24日、ガザ市でイスラエル軍が人道支援物資の配布に並ぶ市民に対して発砲しました。25日も、軍が物資を受け取る市民らに発砲し、戦車からも砲撃したとガザ保健当局が発表。

少なくとも20人が死亡、150人がけがをしたとしています。