「静岡初のチーム」を大切に育てていきたい
球団を運営するには、莫大な資金が必要です。例えば、選手の年俸ひとつとっても、2023シーズンのNPB選手の平均年俸は4,468万円、育成選手の最低年俸は230万円とされます(プロ野球選手会調べ)。ファーム限定のチームとはいえ、30人以上の選手を抱えており、間違いなく大きなコストといえます。新規参入という立場で経営の安定が求められる中、こういったスポンサーの存在は欠かせないというわけです。
静岡産業大学の和所講師は、ネーミングライツの方が、広告料より安価なケースがあり、希望する企業が増える可能性はあるとみています。
球団にとってもスポンサー企業にとってもウィンウィンともいえるネーミングライツ。ただ、球団名のネーミングライツには、リスクはつきものです。

かつて、プロ野球でもスポンサーの経営不振や不祥事などで突然撤退するケースがありました。そこで、杉原代表はくふうカンパニーと資本業務提携契約を結び、チーム経営にも関わってもらうほか、今後はユニホームスポンサーや球場フェンスの広告なども増やしていきたいとしています。
「くふうハヤテベンチャーズ静岡」、チーム名が長すぎる背景には、静岡初のプロ野球チームを大切に育てていきたいという深い意味がありました。「育成、再生しながら勝つ」と掲げた生まれたばかりの地元球団を、企業や行政はもちろん、わたしたちも温かく後押ししていきましょう。