“命名権”を取得したのは敏腕経営者が率いる企業

<ハヤテ223 杉原行洋代表>
「球場のネーミングライツ設定に加えて、球団のネーミングライツ設定を行った」

「ネーミングライツ」とは、簡単にいうと名前を付ける権利。静岡県内では、これまで、清水エスパルスのホームスタジアム「IAIスタジアム日本平」など、公共施設の名前に企業名が付くケースが多く、ベンチャーズの本拠地清水庵原球場も地元・清水の缶詰メーカー「いなば食品」が取得、大ヒット商品のネコ用フードの商品名を冠にした名前となりました。

では、球団名のネーミングライツはどうか。プロ野球の歴史を紐解くと、戦前には小林商店が大東京軍を支援し「ライオン軍」に、戦後、2リーグ制になって以降は1955年、パリーグに所属していた高橋ユニオンズがトンボ鉛筆と業務提携を結び、「トンボユニオンズ」と改名したことが最初だとされています。

2000年代には、オリックスブルーウェーブ(現オリックスバファローズ)の2軍が「サーパス神戸」に、西武ライオンズ(現埼玉西武ライオンズ)が「インボイス」、「グッドウィル」と改名。今回、ベンチャーズとともにファームリーグに参加する新潟アルビレックスBCは、食品通販の「オイシックス・ラ・大地」が命名権を取得し、「オイシックス新潟アルビレックスBC」となりました。

では、本題の「くふうって何だ?」の答えは、これもスポンサー企業名。「食べログ」を作ったほか、「クックパッド」を育てた穐田誉輝さんが代表執行役を務める情報通信業の「くふうカンパニー」が、命名権を取得し、チーム名に「くふう」が加わったというわけです。ズバリ、その狙いを聞きました。

<穐田誉輝 くふうカンパニー代表執行役>
「念願の、待望のプロ野球球団ができるので、ここに協力させてもらい、(球団と)より深い関係を築くとともに、主に静岡エリアに置いて、『くふう』のブランドを高めていきたい」

このネーミングライツ、実は球団側にも大きなメリットがあると専門家は分析します。

<静岡産業大学スポーツ科学部 和所泰史講師>
「球団にネーミングライツが入ることで球団としては財源確保というメリットがある。チームにつけるということはその金はチームに入るので、選手の契約金などに使える」