事故の発生から3年半、福島県郡山市の飲食店で起きた爆発事故で事態が大きく動きました。業務上過失致死傷の疑いで書類送検され、その後、不起訴処分となった店の運営会社の社長ら4人について、検察審査会は「不起訴不当」と議決しました。

この事故は2020年7月、郡山市の「しゃぶしゃぶ温野菜郡山新さくら通り店」が爆発し、当時作業していた内装業者の男性1人が死亡したほか、31人が重軽傷を追ったものです。

爆発事故の現場・2020年

国の報告によりますと、店内のガス管が腐食し、そこからガスが漏れて引火したことが爆発の原因とみられています。

事故の翌年の21年9月、警察は、店舗を運営していた社長や亡くなった内装業者の男性などあわせて5人を業務上過失致死傷の疑いで書類送検しましたが、23年3月、検察は5人について「過失を認定することが困難だった」として不起訴処分としました。

不起訴処分を受けて、23年4月、爆発で重傷を負った被害者の女性は「不起訴は不当だ」として死亡した内装業の男性を除く4人について、検察審査会に審査を申し立てていました。

そして、検察審査会は23日付けで、「ガス管の腐食を発見できた可能性がないか捜査すべき」などとして、4人について「不起訴不当」と議決しました。