岩手県西和賀町で伝統行事の「白木野人形送り」が行われました。

西和賀町西部の白木野(しろきの)地区に江戸時代中期から伝わる「人形送り」は、わら人形に地域の疫病神を背負わせて送り出す行事です。
過去に一度だけ中止になった年は病気が流行したと言います。

19日は午前9時から住民14人が集まり、持ち寄った稲わらを使って言い伝えの人形を作りました。
身の丈1メートルほどの人形は刀を差した侍のような格好をしていて、子宝に恵まれるという願いもあります。

完成した人形は集落の境に担いで運ばれます。地区の外から病気が入るのを防ぎ無病息災を祈るもので、およそ1キロの道のりは決して後ろを振り返ってはならず、終着点で人形は森の高い場所にある木にくくり付けられました。

(参加者)
「いろいろ地震があったりとかしたので今年はこれ以上何もないように、災害がないように。ようやくコロナも収まったので元に戻るようにお願いしました」

新しい人形はこの場所でまた一年間、地域を守る存在として祭られます。