アメリカの大統領選挙に出馬し、トランプ前大統領を厳しく批判していた共和党のクリスティ元知事が、選挙戦からの撤退を表明しました。

クリスティ・元ニュージャージー州知事は10日、「候補者指名を勝ち取る道が開かれていないことがはっきりした」と話し、共和党の候補者指名争いからの撤退を表明しました。

クリスティ氏は選挙戦でトランプ前大統領について「個人的な復讐のために大統領になろうとしている」などと厳しく批判し、他の候補者との違いを強調していました。

ただ、共和党の候補者選びの初戦、アイオワ州の党員集会が来週15日に迫る中、世論調査ではトランプ前大統領(52.2%)やヘイリー元国連大使(16.6%)、デサンティス知事(16.4%)などに水をあけられ、5位(3.4%)と低迷していました。

クリスティ氏は撤退にあわせて特定の候補者の支持は表明せず、どの候補に支持が流れるか注目されます。

また、今回の撤退表明を行う直前、マイクの電源が入っているのに気づかないまま、クリスティ氏がヘイリー氏について「ぼろ負けする」と話し、デサンティス氏については「怖がっている」と話す音声がSNSで公開され、波紋を呼んでいます。