世界の強豪16チームが参戦しているバレーボールネーションズリーグ・予選ラウンド最終週が9日、大阪・丸善インテックアリーナ大阪で行われ、世界ランキング8位の男子日本代表は、同15位のドイツに3-1で勝利。日本は9勝2敗とした(23-25、25-22、25-20、25-20)。試合前、会場では8日に安倍晋三元首相が死去したことを受け、黙とうが行われた。

スタメンにはセッター大宅真樹(27)、髙橋健太郎(27)、小野寺太志(26)、高梨健太(25)、宮浦健人(23)、髙橋藍(20)リベロ小川智大(26)を起用した。

初のファイナルラウンド進出を決めている日本は石川祐希(26)、西田有志(22)の主力メンバーを温存し、6月24日のイタリア戦以来のスタメン起用となった髙橋藍が奮闘。サービスエースや、バックアタックなどで得点を重ねた。日本は19-21とリードされた場面で西田、関田を投入する2枚替え。さらにリリーフサーバーで石川が登場。ここまで27本のサーブを決め、サーブポイントでトップを走る石川が、その実力通りサービスエースを決めた。しかし終盤でドイツに連続得点を許し第1セットを先取された。

第2セットは序盤、宮浦、髙橋藍のスパイクで得点を重ね、12-7で折り返した。その後、日本の3枚ブロックの上からスパイクされるなどドイツに詰め寄られるも、高梨の渾身のスパイクで逃げ切り25-22でセットカウントを1-1とした。

宮浦選手のスパイク

第3セットも宮浦が絶好調、連続でスパイクを決めるなど4連続得点を奪った。さらに髙橋健がブロックを立て続けに決めるなど日本の勢いが止まらない。ドイツに2連続でサービスエースを奪われるとブラン監督はすかさずタイムアウト。傾きかけた流れを断ち切り日本が25-20で2セット連取した。

勝てば16チーム中、2位となる日本。第4セットは序盤で、宮浦のスパイク、高梨の1枚ブロック、髙橋藍のバックアタックなどで5連続得点と満員の会場のボルテージがあがった。さらに髙橋健が6つのブロックポイントを奪うなど25-20で勝利。日本はセットカウント3-1でドイツに逆転勝ちし2位に浮上した。宮浦はチーム最多の17得点を挙げた。


得点を決め吠える宮浦選手

次戦は10日、ブラジルと対戦する。
※世界ランキングは試合前時点  

■スタメン復帰で14得点の髙橋藍
「スタートしてまず自分の仕事としては、レシーブからしっかりとリズムを作ってチーム自体の雰囲気、リズムを作っていくところに意識を向けて出来たんじゃないかと思っています。(体の状態は)全く問題無く出来ているのでまたここから自分のレベルも上げて試合をしていきたい。サーブからしっかりブレイクをとるために、サーブとブロックのシステムをしっかりと組み立てながら、ブレイクを取ることを意識して、点差をつけていくことに意識を向けてやっていました。ファイナルまであと1戦残っていますがしっかりと自分たちのバレーボールをやっていきたい」

■チーム最多17得点の宮浦
「スタートでは堅い部分があったんですけど、皆さんの声援に後押しされてだんだん良くなってきて形はどうであれ今日の1勝は嬉しく思っています。まだまだ打ち分け出来てない部分やハイボールの処理で甘い部分あるんですけど課題をつぶしてもっと自分自身成長できると思うので頑張りたい。(同じオポジットの)西田選手には学べる部分がある。ブラジル戦は厳しい戦いが続くと思うんですけど、チーム一丸となって戦いたいと思います」

■ブロックポイント6点を挙げた髙橋健
「(第3セットに2連続ブロック、2本目はワンハンドで止めたことについて)本当にデータがしっかり出ていて、アナリストの方がしっかりデータを出してくれていて、それを頭に入れて遂行しました。(ミドルブロッカーは)良い選手がいっぱいいるのでその中で自分の役割を果たして4人で世界と戦っていきたいと思います。ブラジルは高くてパワーがあるので自分たちのやることをやって自分たちのバレーボールをやってブラジルに勝っていきたい」

■チーム2位16得点の髙梨
「難しいことは考えずに思い切りぶつかろうという気持ちで試合に臨みました。セッターの大宅さんが良いトスをあげてくれた。明日で最終ラウンドになるのでチーム一丸となって勝っていけるよう頑張ります」