高齢者が介護施設の職員などから虐待を受けたとされる件数が、昨年度は全国であわせて856件に上り、2年連続で過去最多を更新しました。

厚生労働省の調査によりますと、昨年度、高齢者が職員などから虐待を受けたとされる件数は前の年度よりも117件増えて、全国で856件に上り、調査開始以来、過去最多を2年連続で更新しました。

このうち、過去にも虐待があった施設で虐待が再発したのは182件と前の年から増加し、全体の21.3%となっています。

虐待の内容については「身体的虐待」を受けた人が57.6%で最も多く、次いで「心理的虐待」が33.0%、「介護などの放棄」が23.2%でした。

厚労省は要因として「高齢者の虐待に対して社会的な関心が高まり、通報の必要性が定着してきているため」としています。