メジャーリーグのカブスは日本時間12日、DeNAからポスティングシステム(入札制度)を利用してメジャーリーグ移籍を目指していた左腕・今永昇太投手(30)の入団を発表した。球団によると4年間のメジャー契約に合意、契約内容は明らかにされていない。11日には、日本時間13日に入団会見が行われる予定と米メディアが報じていて、同日から15日まで行われるファンイベント“カブスコンベンション”でファンと初対面する可能性がある。

複数の米メディアによると4年総額5300万ドル(約77億4千万円)で契約。2025年と26年のシーズン終了後に、カブスは契約を5年に延長するオプションがあり、その場合は総額8000万ドル(約116億3000万円)に。どちらのオフシーズンにも契約が延長されなかった場合、今永はフリーエージェントを選択する権利を有するという。

ナ・リーグ中地区のカブスは過去3回、ワールドシリーズ制覇。昨季は83勝79敗で地区2位、最後までワイルドカード争いを繰り広げた。先発投手陣は昨季16勝をあげた左腕のJ.スティール(28)を中心に、11勝あげた左腕のD.スマイリー(34)、8勝のJ.タイヨン(32)、K.ヘンドリックス(34)とローテーションピッチャーの年齢層がやや高い。左腕も2人いるため今永は先発の枠争いとなりそうだ。

カブスには現在、鈴木誠也(29)が所属していて、過去には藤川球児(2013~2014)、高橋尚成(2013)、上原浩治(2017)、ダルビッシュ有(2018〜2020)ら9人の日本人が在籍。今季までDeNAで共にプレーした左腕、エスコバー(31)も11月にカブスとマイナー契約を結んでいて、再び今永とチームメイトとなる。

昨年11月のメジャー挑戦を表明した会見では「アメリカのMLBを目指す子供たちが、球場に僕のユニホームを着て足を運んでくれる、それが一番初めの目標。もちろん凄い成績を残して、優勝やいろんな記録も達成したいが、まずは認められなければいけないので、いつかそういう選手になりたいという気持ちがある」と語った今永。大きな夢に向けて、第一歩を踏み出した。

■今永昇太(いまなが・しょうた)
1993年9月1日生まれ、福岡県出身。身長178cm・体重86kg、左投/左打
北筑高校を卒業後は駒澤大学、2015年にドラフト1位でDeNAに入団。2022年6月にはDeNA初となるノーヒットノーランを達成。今季は22試合に登板し7勝4敗、174奪三振、防御率2.80。通算では8年間で主に先発として165試合に登板し、64勝50敗、防御率3.18の成績をおさめた。