地域の産業を学ぼうと岩手県大船渡市の中学生が11日朝、養殖用のロープにワカメの種糸を巻く作業を行いました。20年以上続く伝統のワカメ養殖体験授業ですが、再来年の学校の統合に伴い、これが最後の「種巻き」です。

ワカメの種巻き作業を行ったのは大船渡市立末崎中学校の1年生18人です。
11日が初めての海での作業となる1年生は船に乗り込み、漁港から1キロほど沖合の養殖施設に向かいました。
生徒たちは地元の漁家に教わりながら数センチの小さなワカメが付いた種糸を養殖用のロープに丁寧に巻き付けていきました。
大船渡市末崎町は「ワカメ養殖発祥の地」とされ、末崎中学校は地域の産業を学ぼうとワカメの生産から販売、調理までの一連の流れを体験する総合的な学習を2002年から20年以上続けてきました。
しかし学校は再来年、大船渡中学校と統合することから今回の養殖で、総合学習は最後となります。

(生徒)
「先輩方が代々やってきたのでその気持ちを込めて、最後だって気持ちもしっかりと込めてやりました」

生徒たちは間引き作業や収穫を体験しながら、来年秋には塩蔵ワカメを盛岡市で販売する予定です。