7日、副市長ら4人が起訴された宮崎県串間市の官製談合事件の概要とポイントについて確認します。
中野光樹記者の解説です。(聞き手:加藤沙知アナウンサー)

中野光樹記者(以下、中野記者)
官製談合といいますと、およそ3年前にも日南市で起きましたが、関係者によりますと、そのころから「串間市でも談合が常態化しているのではないか」と言われていたということです。

加藤沙知アナウンサー(以下、加藤AN)
以前からそういった指摘があったということなんですね。

中野記者
私も現場で取材していて、そういった声を聞くことが多く、今回の事件の根深さを感じました。

加藤AN
では、事件の概要について見ていきます。

中野記者
談合の罪に問われているのは、副市長の福添忠義被告(80歳)と会社役員の堀口三千年被告(73歳)、そして、福岡市に支社がある久米設計の2人です。

もう1人、業者側で逮捕されていましたが、処分保留で釈放となりました。

今年の4月、串間市が発注した消防庁舎の指名競争入札で、選定メンバーのトップを務める副市長の福添被告が、久米設計に落札させようと有利な選出案を作り、公正な入札を妨害したとされています。

加藤AN
起訴されたのは副市長ら4人ですね。堀口被告は、業者側ではないということなんですね。

中野記者
堀口被告は今回の事件のキーマンです。副市長と大変親交が深かったと言われています。

地元関係者によりますと、「2人は数十年にわたる関係で、少なくとも20年以上前に福添副市長が市議会議員で当選したときから非常に繋がりが深かったと言われています。
副市長は、いわゆる『悪代官』のイメージだ」と話す人もいます。


加藤AN
副市長と堀口被告は、蜜月関係だったといっても過言ではないのですね。

中野記者
今回の事件、堀口被告は仲介役を担ったということです。

捜査関係者によりますと、堀口被告は、久米設計を副市長に紹介。その後、選定案に久米設計をいれる談合が行われたとされています。

警察は、ほかにも不正な談合があった可能性も含めて、捜査を進めています。

(左)加藤沙知アナウンサー (右)中野光樹記者

※MRTテレビ「Check!」12月7日(木)放送分から