暖冬傾向で冬眠の遅れが懸念されていることしのクマ。そのクマ対策で有効とされている1つがクマ撃退スプレーです。しかし、正しい使い方を理解しないと大変な事態になりかねません。
噴射したスプレーの成分が目に入ると、目を3日間開けられない状態になった人もいたと、専門店はいいます。
12月2日夜には、クマ撃退用スプレーをめぐり、大きな騒動が起きました。

JR浜松駅に停車中の東京行き東海道新幹線ひかり518号の車内で、クマ撃退用のスプレーが噴射されたのです。乗客5人が目や喉の痛みを訴え、女性2人が救急搬送されました。
バッグに入れていたスプレーに衝撃が加わり、誤って噴射されたとみられています。
浜松駅で新幹線から乗客全員が下車し、およそ3万9000人に影響が出ました。鉄道会社から巨額の損害賠償を求められる可能性もあります。
クマも逃げ出すほどの“凶器”となるスプレーの誤発射は決してあってはならないことです。『クマ撃退スプレー』の正しい使い方と注意すべきことは…。

ことしは暖冬の影響でクマの冬眠が遅れるとみられ、5日も富山県内で複数の目撃があるなど12月に入ってもクマの活動は止まず、警戒が続いています。
細橋雄太記者:「富山市のアウトドア用品店です、クマの対策グッズがレジの目の前に並んでいます」

スポーツのマンゾク 澤田始代表:「実際にお店に来て『スプレーどういうものがあるの?』って聞かれる方は例年より多い」

富山市のアウトドア用品店「スポーツのマンゾク」ではことし、クマ撃退用のスプレーが入荷しては即完売の状態が続いていて、仕入れは例年の3倍になっているといいます。
スポーツのマンゾク 澤田始代表:「個人で持つのもそうだが、会社としてしっかり装備していこうという流れに」
スプレーが十分な効果を発揮するには、その特性と正しい使い方を知る必要があります。