中国北部で肺炎などにかかる子どもたちが増加している問題についてWHO=世界保健機関は23日、中国衛生当局から“現段階では新しい病原体によるものではなく、すでに知られている一般的な病原体によるもの”との報告を受けたことを明らかにしました。

中国メディアによりますと最近、中国北部では肺炎などの呼吸器疾患にかかる子どもが増え各地の小児科の病院は混雑しているということです。

このためWHOは22日、詳細な情報を提供するよう中国に要請していましたが翌23日、WHOは中国の衛生当局と協議。中国側からデータを示された上で、▼子どもの呼吸器疾患の増加はすでに知られている一般的な病原体によるものであり▼新しい病原体や一般的な呼吸器疾患と異なる症状は確認されていない、との報告を受けたとしています。

また中国側は先月以降、“インフルエンザウイルスやアデノウイルスなどによる子どもの受診や入院が増えているが外国での新型コロナの規制解除後の状況を考えると予想外のことではない”と説明したということです。

これを受けWHOは、現時点で中国への渡航制限は不要との認識を示すとともに引き続き、中国の人々に対し、マスクを着用するなどの感染予防を呼びかけています。