福島第一原発の事故をめぐる新潟県独自の「3つの検証」で、総括をしないまま任期を終えた池内了 前委員長が101ページに及ぶ独自の報告書を公表しました。
【検証総括委員会 池内了 前委員長】「県が出した(検証)総括報告書を見比べていただいて、どちらが本当に問題点を深く分析しているか、どういう判断をすべきかということは私はおのずから分かってくると思います」

池内了 前検証総括委員長が公表したのは、独自にまとめた『池内特別検証報告』です。

福島第一原発事故に関する県独自の「3つの検証」の総括を巡っては、県と池内前委員長との間で意見が対立。

委員の任期切れで事実上消滅した委員会に代わって、県が取りまとめた総括報告書が9月に公表されました。

その内容を不十分だとして今回、池内前委員長が公表した報告書は101ページに及び、それぞれの委員会の検証結果のまとめに加えて、大雪の時の避難など残された課題を紹介。

さらに、東京電力の「適格性」や原子力災害が起きた際の風評被害など、池内前委員長が議論をより深めるべきだとする問題点について記載されています。

【池内 前委員長】「検証総括の問題点、それから原発を進めていくうえでの問題点、それを県民のみなさんがよく考えた上で柏崎刈羽原発に関して自分たちはどういう態度をとるのがいいのかということの参考にしていただきたい」

今後は、検証総括委員会の前委員を交えた市民検証委員会を立ち上げ、さらに議論を深めたいとしています。
