今年1年活躍した選手を表彰する、陸上の「日本陸連 アスレティックス・アワード2023」の各受賞者を21日、日本陸連が発表し「アスリート・オブ・イヤー」に世界陸上ブダペスト大会女子やり投・金メダリストの北口榛花(25、JAL)が輝いた。

今季、日本記録を2度更新した北口は世界ランク1位で迎えた世界陸上で金メダルを獲得。さらに、9月に行われた世界のトップ選手が集うダイヤモンドリーグファイナルでも日本勢初優勝の快挙を果たし、世界陸連が選ぶ年間最優秀選手候補10人に残るなど活躍を見せた。

優秀選手賞は5人で、世界陸上男子100mで6位入賞を果たし、2大会連続入賞のサニブラウン A・ハキーム(24、東レ)、女子5000mで8位入賞の田中希実(24、ニューバランス)、男子110mハードル5位入賞の泉谷 駿介(23、住友電工)、2大会連続メダルの男子35km競歩・川野将虎(25、旭化成)、3000m障害6位の三浦龍司(21、順天堂大)が受賞。

新人賞には、7月に男子110mハードルのパリ五輪標準記録を突破し、9月に日本タイ記録となる13秒04をマークした村竹ラシッド(21、順天堂大)とMGCでパリ五輪のマラソン代表に内定した鈴木優花(24、第一生命グループ)ら4人が選出された。

授賞式は12月20日に行われる。

【受賞者一覧】

■アスリート・オブ・ザ・イヤー
◆北口榛花(25、JAL)

世界陸上ブダペスト女子やり投で、フィールド、トラックで女子初の金メダルを獲得。ダイヤモンドリーグ3勝、ファイナルでも優勝。

■優秀選手賞
◆川野将虎(25、旭化成)

世界陸上ブダペスト男子35km競歩で銅メダル、オレゴン大会での銀メダルに続き2大会連続でメダル獲得。

◆泉谷駿介(23、住友電工)
世界陸上ブダペスト男子110mハードルで5位入賞。世界陸上・オリンピックを通じて日本勢初の決勝進出。ダイヤモンドリーグ(ローザンヌ大会)で優勝。

◆サニブラウン アブデルハキーム(24、東レ)
世界陸上ブダペスト男子100mで6位入賞。オレゴン大会7位入賞に続き、世界陸上2大会連続入賞を果たした。

◆三浦龍司(21、順天堂大)
世界陸上ブダペスト男子3000m障害で6位入賞。ダイヤモンドリーグのパリ大会で2位、ファイナルでも5位に入賞。

◆田中希実(24、New Balance)
世界陸上ブダペスト女子5000mで8位入賞、ダイヤモンドリーグ・ファイナル女子5000m6位、ダイヤモンドリーグ・プリュッセル大会女子5000m3位。

■新人賞
◆宮尾真仁(19、東洋大)※連盟選出

醴泉2023U20アジア陸上競技選手権大会男子三段跳でU20日本記録を更新し、金メダルを獲得。

◆瀧野未来(18、京都橘高)※連盟選出
醴泉2023U20アジア陸上競技選手権大会女子400mハードルで金メダルを獲得。

◆ 村竹ラシッド(21、順天堂大学)※東京運動記者クラブ選出
9月の日本インカレで泉谷の出した日本記録に並ぶ13秒04をマーク。

◆鈴木優花(24、第一生命グループ)※東京運動記者クラブ選出
MGCでパリ五輪のマラソン代表に内定。

※東京運動記者クラブ選出の競技者男女各1名以内と日本連盟選出の競技者男女各1名以内。連盟選出の競技者は12月31日現在、20歳未満。

■特別賞
◆フン・ワンタク(64、香港)

コロナ禍で隔離対応の制限のある中で、国内の競歩大会などにおいて、国際競歩審判員として来日。長きにわたって、日本の競歩界に貢献。
※陸上競技を通じた活動や活躍が広く社会に対して貢献したと認められる者もしくは団体、若干名に授与。