日本郵船の運航する貨物船が中東イエメンの反政府武装組織「フーシ派」に乗っ取られた際の様子を記録したとみられる映像が公開されました。フーシ派は反イスラエルの姿勢を強調しています。

航行中の船に迫るヘリコプター。カメラに写る機体後部に貼ってあるのは、イエメンとパレスチナの旗です。

これはイエメンの反政府武装組織「フーシ派」が20日、公開した映像で、イギリスの会社が所有し、日本郵船が運航していた貨物船をイエメン沖の紅海で乗っ取る際の様子とみられます。およそ10人の戦闘員たちは操舵室に入ると乗組員に銃を突きつけ、乗組員は手を挙げて指示に従っているもようです。

フーシ派は貨物船を「イスラエルの船」だとしていますが、イスラエル首相府はこれを否定し、フーシ派を支援するイランによる「新たなテロだ」と非難。ただイラン側は関与を否定しています。

日本郵船によると、乗組員25人の中に日本人は含まれていませんが、安全を確認中だということです。

イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘開始以降、ハマスへの連帯を示すフーシ派は、反イスラエルを強調し、イスラエルの船を攻撃対象にすると警告していました。