実に69年ぶりの響きです。かつて新潟県 加茂市と五泉市との間を行き来した新潟県内最古の木造電車『モハ1』の汽笛を鳴らすイベントが19日開かれ、参加した人たちは歴史が感じられる音を楽しんでいました。

加茂市の冬鳥越(ふゆとりごえ)スキーガーデンに鳴り響いたのは県内で最も古い木造電車『モハ1(いち)』の汽笛です。

『モハ1』は1923年に造られ、同じ年に開通した旧蒲原鉄道に導入された電車で、地元住民の足として加茂市と五泉市の間を31年にわたり行き来しました。

汽笛が鳴ったのは引退以来、実に69年ぶり!

このイベントは旧蒲原鉄道の運行開始から100年の節目を記念して加茂市が開いたもので、より多くの人たちに『モハ1』の魅力を知ってもらうことで、劣化が進む車両を修繕するボランティアの増加に繋げたいと企画されました。

参加した人たちは、『モハ1』のほかにも旧蒲原鉄道の路線を走った車両の汽笛を鳴らしながら、古き良き時代の雰囲気を楽しんでいました。

【訪れた人は】「子どもが全然(蒲原鉄道に)触れてこなかったけれども、こういう風に保管してあって触れられたり汽笛を鳴らせたりというのはすごくうれしいなと思いました」

【加茂市総務課 阿部駿さん】「美化保存となると多くの方々のご協力が必要となりますので、まず1人でも多くの方々から知っていただいて、まず興味を持ってもらうこと、それが大事だと思います」

加茂市は来年も引き続き、こうしたイベントを開く予定です。