沖縄市にある県内唯一の銭湯「中乃湯」。店主の高齢化から営業時間を短縮していましたが、このほど新しい担い手を迎えて15年ぶりに夜の部の営業を再開しました。夜の銭湯に再び明かりが灯り、地域の人たちの体と心を温め始めています。

60年で311軒→1件に 消えゆく沖縄の銭湯

気温が下がり、近づく冬の気配を感じるこの頃。仕事に疲れ、冷えた体を芯から温めてくれる銭湯が恋しい季節となっています。

沖縄で60年以上続く、昔ながらの銭湯「ゆーふるやー」、中乃湯もまた利用者たちで賑わっています。

利用客
「最近から寒くなったからね、この寒い感じ中で入れれば、遊びに行く一つの何かチョイスになりそう、これから」

最盛期の1960年には、県内に311軒もあった「ゆーふるやー」。家庭にお風呂が普及した影響などから減少の一途をたどり、今では沖縄市の中乃湯のみとなりました。

1960年ごろに操業をはじめた中乃湯。店主は89歳の仲村シゲさんです。

39年前に夫の次郎さんが亡くなってからは、一人息子のために、洋裁の仕事をかけもちしながら、ひとりで店を切り盛りしてきました。

中乃湯店主 仲村シゲさん(89)
「息子も学校出してからさ、内地の学校。もう自分も頑張らんと間に合わんさ、もういろいろ苦労は多かった。自分が生きてる間は風呂屋はやめない。自分が苦労してやったからね」

シゲさんの体力の低下で、15年前からは営業時間を昼だけに短縮していた中乃湯ですが、今週、新展開がありました。