仙台市青葉区の追廻地区では空襲で焼け出された人などが長い間、暮らしました。
現在は公園として整備されている追廻地区の歴史やくらしを振り返る展示会が仙台で開かれています。
戦争で家を失った人や海外から引き揚げてきた人たちのためにおよそ600戸の応急簡易住宅が建設された青葉区の「追廻住宅」。

この展示会では、追廻の住民などから聞き取ったエピソードや写真、資料を通して、このまちの歴史を振り返ります。

追廻住宅では、建設を担った国の機関が解散したあとも住民たちが自ら住宅を買い取り、土地を国から借りて住み続けましたが、公園として整備する計画を進める仙台市と長きにわたる移転交渉が続きました。

今年2月、最後の一軒が解体され追廻住宅は77年の歴史に幕をおろしました。
展覧会の構成、制作を手掛けたのはアーティストの佐々瞬さんと伊達伸明さんです。
佐々瞬さん:
「立ち退きとくらしが同時に進むような特殊事情がある土地でもありつつ、そこで人が協力しながら、いきいきと暮らしてきた歴史がある場所。様子を知ってもらえるような展示をつくろうというのがひとつのねらい」

展示会「自治とバケツと、さいかちの実」は12月24日まで仙台市青葉区のせんだいメディアテークで開かれています。














