岸田総理は、南シナ海をめぐる領有権問題で中国と対立するフィリピンのマルコス大統領との会談で、安全保障面での連携強化を確認しました。きょうはこの後、日本の総理として初めてフィリピン議会で演説します。同行している記者からの報告です。

岸田総理
「(フィリピンと)東シナ海、また南シナ海の状況に対する深刻な懸念を共有しました」

岸田総理は、南シナ海などで海洋進出の動きを強める中国をけん制するため、首脳会談では、▼今年4月に創設した同志国を支援する枠組みを初めてフィリピンに適用し、沿岸監視用レーダーの供与を決定したほか、▼自衛隊とフィリピン軍の相互往来をスムーズにする「円滑化協定」の交渉を開始することで合意しました。

また、両国が共に同盟関係を結ぶアメリカとの3か国の連携の促進が確認されました。

この後、フィリピン議会で日本の総理として初めて演説する岸田総理。対中国を念頭に置いた安全保障分野の連携が実効性をもったものになるのか、注目されます。