西日本豪雨で大きな被害を受けた岡山県倉敷市の真備地区などを流れる小田川で、増水時の災害を防ぐための、高梁川との合流点の付替え工事の通水式がきのう(29日)行われました。

小田川と高梁川との合流点の付替え工事は、真備地区など小田川沿いのエリアや倉敷市街地の治水の安全を守るために行われているもので、きのう(29日)、工事関係者や地元住民らが参加して通水式が行われました。

(地元住民)「水位が7メートル下がるいうんでね、安心してますこれから」
(地元住民)「私たちが元気な間に、こういう状態(付替えが進む)に持っていかれてありがたいと思います」

合流点の付替え工事は、2つの河川の合流位置を約4.6キロ下流に付け替えることで増水時の水位を下げ、上流の水が逆流する「バックウオーター現象」を防ぐことなどが目的です。


式典の会場では、新たな水路への通水をスタートするスイッチが押され、遠隔操作された無人の重機が水を止めていた土のうを取り除くと、水路に水が流れ始めました。

(高梁川・小田川緊急治水対策河川事務所 濱田靖彦所長)「大きな節目を迎えることが出来ましたが、やはり皆さん期待されているのは一日も早い完成というところでございます。現場も一体となって完成に向けてしっかりがんばっていきたい」

合流点の付替え工事の完了は来年3月を予定していて、これから最終段階となる、新たな合流地点を締め切る堤防工事が進められます。
