トラックやバスなど運転手を雇用する事業所について山口労働局が去年1年間、監督指導をした結果、8割近い67の事業所で長時間労働などの法令違反が確認されたことが分かりました。

山口労働局が県内のトラックやバス、タクシーなどの、運転手を雇用する85事業所を抽出して監督指導しました。

このうち法令違反が確認されたのは67事業所で、労使協定を超えて長時間働かせる「労働時間」の違反が最も多い28事業所、「割り増し賃金の未払い」が11事業所、「労働時間を把握していない」違反が3事業所でした。

この法令とは別に国が定めた拘束時間や休息期間の基準=「改善基準告示」に違反した事業所は43に上りました。

運転手をめぐっては来年4月から始まる残業規制の強化により「2024年問題」と呼ばれる人手不足の深刻化が心配されています。

山口労働局労働基準部 監督課 山下徹・監督課長
「今『荷主』の問題っていうのも言われていますよね。お客さんが工場に早めについても待たされるとか。事業場は当然、第一義的には改善して頂くのは先なんですけどそれだけではなかなか改善は難しいので」

山口労働局では、トラック運転手の長時間労働の要因の一つになっている「荷待ち」を発生させないよう荷主に呼びかけています。