100歳のおばあさんの命を救ったのは、「自分にできること」をとっさに判断した3人の勇気ある行動でした。

9月27日午後5時半ごろ、広島市東区の県道を自転車で帰宅していた 石川碧 さんは、前方に1人でフラフラと歩いているおばあさんに気がつきました。

「あぶないな」と思った瞬間、おばあさんは突然、転倒して車道に倒れ込みました。

「このままでは車にはねられてしまう」―。石川さんは自転車から降りると、急いで駆け寄りましたが、おばあさんは倒れたまま、苦しそうな様子で立ち上がることができない状態でした。

「一人では助けられない」

その様子を偶然目にしたのは、原付バイクで自宅に帰る途中の 田中佳子 さんでした。

田中さんは過去、事故の現場に居合わせたことがあり、近くの人がカラーコーンなどで交通整理をする様子を覚えていました。

「自分にできることをしよう」―。田中さんはバイクを停めると、石川さんとおばあさんを守るように交通整理をして、後続の車に停止を呼びかけました。

通りがかった男性も加わり、3人はおばあさんを車道から安全な歩道に移動させました。

おばあさんは暑さからか意識がもうろうとした状態だったため、3人は持っていたペットボトルをおばあさんのわきにはさむなどの応急措置をとった上で通報。

おばあさんの年令は100歳で、駆けつけた警察官などに無事、保護されました。

おばあさんの命を救ったのは、偶然居合わせた3人の連係プレーでした。

「自分1人のときはすごく焦っていたので、駆けつけてテキパキと動いてくださってとても安心感があった」と語る石川さんに、田中さんは「石川さんが優しく対応している姿を見て私も手助けしようと思った」と笑顔で振り返りました。

もう1人救助にあたった男性は、名乗ることもないままその場から立ち去ったということです。

広島東警察署の 以南裕之 署長は27日、石川さんと田中さんの2人に感謝状を送りました。

石川さんは「ふつうに助けただけなので驚いた。困っている人がいれば助けたいと常に思っています」と話し、田中さんは「自分がその時にできることをしただけ。表彰してもらえてとてもうれしい」と話していました。