プロ野球のドラフト会議が26日、4年ぶりに800人の観客を入れて都内のホテルで行われた。今回最多タイの3球団が競合した度会隆輝(外野手・ENEOS)はDeNAの三浦大輔監督が抽選くじを引き当てた。
指名直後に家族と対面すると度会は涙が止まらず。父・博文さん(51)は「やったね、やったね、良かった」と短く声をかけ、母・祥子さんは涙を流す息子をただ抱きしめた。
ヤクルトで15年間プレーしていた博文さんは「3年前に(指名漏れという)悔しい思いを晴らすためにENEOSさんに入れていただいて本当に成長させていただいて、僕も元プロ野球選手として、中日ドラゴンズさん、ロッテの皆様、DeNAの皆様、本当に感謝しております。ありがとうございます」と笑顔で話した。
小さいころから練習に付き合い、度会に寄り添ってきた祥子さんは「本当に一言で言って感謝で。(指名漏れからの3年間は)長いようであっという間で本当に充実した3年間を過ごさせてもらって、隆輝が一回りも二回りも立派に大きくなったなって、本当にお兄さんにさせてもらった3年間かなと思います」と感謝を述べた。
両親の支えに度会は「小さいころからずっとお世話して貰っていて、お母さんもそうですけど、ずっと送り迎えしてくれて、家族に恩返しできるチャンスだと思うのでお父さんに“隆輝、お前越えたね、俺を越えたね”って言ってもらえるように。越えた時が初めて親孝行なのかなと思うので、まずは父親を越えられる選手になって親孝行したいなと思います」。
さらに「(父は)僕を勇気づけるというか、不安にならないよなことをいつも言ってくれる。昨日も一緒に食事にいったんですけど“お前なら大丈夫、隆輝なら大丈夫、隆輝なら大丈夫だよ”っていつも、どんな時でも背中を押してくれるので、本当に父親には感謝しかないですね」と語り、プロでの活躍を誓った。