三菱自動車は、きょうの取締役会で中国市場から撤退する方針を正式に決定します。関係者の間では中国市場での日本の自動車メーカーの先行きに不安が高まっています。
以前は、三菱自動車のロゴと合弁会社のパートナーである中国メーカーのロゴが並んでいた上海の自動車販売店。しかし…
記者
「合弁会社の一方のロゴだけで、三菱のロゴがなくなってますね」
販売不振から工場が生産をストップした今年3月、三菱のロゴは外されたということです。
一方、6年前から中国で三菱自動車に部品を納入してきた日系の部品メーカー。今年7月の時点で部品の注文はストップしていました。
日系の自動車部品メーカー「RTC」 清水利浩社長
「もう生産が無いんですよ」
今回の「撤退」という事態を重く受け止めています。
日系の自動車部品メーカー「RTC」 清水利浩社長
「撤退となると、やっぱりそれでもう売上が下がりますんで、やっぱりきついですね、正直言って。ちょっと日系は出遅れているかなと、EVに」
中国ではEV=電気自動車の販売が伸びる一方、日本の自動車メーカーは軒並み販売台数を減らし苦戦を強いられています。
日本勢も巻き返しのためにEVの販売に力を入れていますが、いま中国ではこんな問題も。各地で出現する“EVの墓場”です。
中国政府は補助金を出すなどしてEV普及に力を入れてきましたが、その結果EVメーカーやEVをシェアする会社が乱立。採算があわず撤退した事業者が車をそのまま放置、“墓場”と化す例もあるといいます。
激しさを増す中国のEV競争。「日本の自動車メーカーの巻き返しは簡単ではないだろう」と、自動車部品メーカー社長は懸念を示しています。
日系の自動車部品メーカー「RTC」 清水利浩社長
「(日本の自動車メーカーは)やはり今後、厳しいでしょうね。EV自体は中国も日本も変わらないと思うんですよ。だけどその、中国の場合は安い車から高級車、いろんなバラエティーがあるから選択肢も多い」
世界最大のEV市場中国で今後、日本勢はどう差別化を図れるのでしょうか。
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