女子駅伝日本一を決めるクイーンズ駅伝(11月26日・宮城県開催)の予選会であるプリンセス駅伝が10月22日、福岡県宗像市を発着点とする6区間42.195kmのコースに31チームが参加して行われる。トップ通過候補には前回のクイーンズ駅伝最上位(9位)の九電工と、有力選手を擁するヤマダホールディングスを推す声が多い。九電工は前回5区区間賞の逸木和香菜(29)ら、主要区間(1区、3区、5区)を担う日本選手3人に安定した強さがある。ヤマダホールディングスはエースの1人、岡本春美(25)の復調が期待できる。外国人選手の成長もあり、九電工に対抗できる戦力だ。

九電工は昨年の“悔しさ”もモチベーションに

「自慢の3本です」

九電工の藤野圭太監督が話したのは逸木に加え、9月の全日本実業団陸上10000m8位(日本人4位)の林田美咲(23)、大阪マラソン6位(2時間27分27秒、日本人3位)の唐沢ゆり(27)の3人だ。

昨年のクイーンズ駅伝は1区に林田、2区に唐沢、3区に逸木のオーダーを組んだ。前半で上位の流れに加わることが重要だったからだ。

それに対してプリンセス駅伝は、1区に唐沢、3区に林田、5区に逸木を配置した。6区でパナソニックに逆転されたが、区間新をマークした5区の逸木で想定通りトップに立った。藤野監督が「スピードだけでなく、アップダウンがあった方が力を発揮する」と、逸木の適性を見て判断した。そしてプリンセス駅伝は8回開催中、4回が5区以降の逆転で勝敗が決している。「後半勝負になる」ことも想定しての逸木の5区起用だった。

今シーズンは林田の成長が著しい。全日本実業団陸上の5000m、10000mがそうだったように、トラックでは逸木に先着することが多かった。「今年に入って安定感が出てきました」と藤野監督。

外国人選手を起用できるのが4区で、九電工はジョアン・キプケモイ(29)が走る。5000mの自己記録は15分04秒32だが、潜在能力はもう少し上のレベルと期待されている。「前の方でジョアンにタスキを渡して、強い外国人選手と走らせたいですね。3、4、5区でトップに立ちたい」。

昨年は数秒の差で涙を飲み続けた。プリンセス駅伝は6秒差で2位と敗れ、クイーンズ駅伝は8位と5秒差で翌年のシード権を得られるクイーンズエイトを逃した。「惜しい戦いをしました。その悔しさをチームとして持っています」。

3本柱だけでなく他の選手も、今年の九電工は粘りの走りを見せるだろう。