10月18日、山口市の中心部で熊のような獣を目撃したと通報がありました。

中村周記者「山口駅の通りから少し入った細い路地で、クマのような、そしてイノシシのような獣が目撃されたということです」

午後7時ごろ、山口地裁の横の路上で、通行中の女性が熊のような獣1頭を目撃したと警察に通報しました。警察によりますと、この動物は体長1メートルほどで、落ちていたカキを食べていたということです。女性にけがはありませんでした。

近所の人「今聞いてびっくりですね。熊を見たことはないんで。カキはたまに掃除しているみたいですけど、ほとんど週1回とか。だいたいこうやって散らばってますね」

現場はJR山口駅に近く、住宅や商店などが集中する地域です。

熊のような獣が目撃されておよそ3時間後。

再び現場に行くと、2匹のタヌキがカキを食べていました。近所の人によると、周辺ではアナグマが頻繁に目撃されています。

山口県立博物館の田中浩学芸員によると、熊はこの時期、冬眠を前に木の実を食べて皮下脂肪をつけていて、11月中旬までは食べ物を求めて集落に下りてくる可能性があります。

一方、山口駅周辺での生息はこれまでに確認されていないといいます。

市では現地調査で痕跡が見つからなかったことや、他に目撃情報がないことなどから、熊の可能性は低いのではとみていますが、警察では注意を呼びかけています。