鹿児島県の海上自衛隊・鹿屋航空基地からアメリカ軍嘉手納基地への移転が明らかにされたアメリカ空軍の無人偵察機『MQ9』。移転する8機のうちの最初の1機が、13日に飛来しました。急速に進む配備に対し玉城知事は「一方的な計画」だと述べ疑問を示しました。

アメリカ空軍の無人偵察機『MQ-9』は、鹿児島県の鹿屋(かのや)航空基地に1年の期限付きで配備されていましたが「南西地域の情報収集の強化」を目的に嘉手納基地に移転し、無期限で配備することが判明しています。

『MQ-9』はことし8月、鹿屋航空基地で滑走路をオーバーランする事故を起こしましたが、およそ1か月半後、事故原因が明らかにされないまま飛行を再開しました。

こうしたなか今月13日の夜、移転する『MQ-9』の最初の1機が、嘉手納基地に飛来するのが確認されました。

玉城知事
「単なる一方的な説明と計画だけでやっていいのかどうか、ということを我々は非常に疑問に思ってますんで、この国の計画についてももっと丁寧に意見交換する必要があるという風に思います」

県は17日に沖縄防衛局に対し『MQ-9』の配備は安全性に関する説明が不十分であり、基地負担の軽減にも逆行するとして、配備の見直しなどを要請する予定です。

一方、嘉手納基地では16日午前8時半ごろ、多くの関係者が集まった格納庫の前に日米の国旗が立てかけられ『MQ-9』を運用する、第319遠征偵察飛行隊の発足式典が行われる様子が確認されました。

『MQ-9』の嘉手納基地での運用開始は来月からとされていて、近く、残る7機が到着するとみられています。