静岡県焼津市にある日本旅館「蓬来荘」です。
<蓬来荘4代目 女将望月美佐さん>
「こちらが温泉美人トマトシャーベットです」
これからの季節にぴったりのトマトシャーベットが今回の「しずおか産」。このシャーベットは、旅館の敷地内にある源泉から引き上げる温泉の恩恵をたっぷり受けているんです。
<蓬来荘4代目 女将 望月美佐さん>
(今はどんな作業をしている?)
「温泉水と水と肥料のブレンドされたもの。自動で灌水している」
シャーベットに使っているのは、温泉美人トマト。藤枝市にあるハウスで栽培しています。
<蓬来荘4代目 女将 望月美佐さん>
「温泉水で育てることでグルコースやグルタミン酸が増して、甘みのあるトマトになる」
蓬来荘4代目女将の望月美佐さん。トマトの栽培を始めたのは、5年前のことでした。なぜ、温泉水を使おうと思ったのでしょうか。
<蓬来荘4代目 女将 望月美佐さん>
「温泉は来ていただかないとなかなか楽しんでいただけないものだが、用途を変えて、トマトの栽培に使うことで、お越しいただかなくても、楽しんでいただけるようにならないかなと」
今では、年間およそ15トンを生産しています。
<蓬来荘4代目 女将 望月美佐さん>
(こちらもう収穫するトマト?)
「柔らかくて規格外になってしまうものがあるので、そういったものを今取っている。物流に乗せるには柔らかい。お客様のお手元に届く頃には柔らかくて崩れてしまうので、そういったものは規格外で外すようにしている」
出荷ができないトマトでも…。
<尾崎文哉ディレクター>
「甘いですね。普通のトマトよりもむしろ甘いように感じる」
<蓬来荘4代目 女将 望月美佐さん>
「熟しているので甘さも旨みもあると思います」
年間およそ0.8トンの出荷できないトマトをどうするのか。悩んでいるなかである人との出会いがありました。
ジェラート職人の手塚秀一さんです。手塚さんと出会いトマトをシャーベットにすることに決めました。熟して甘みのあるトマトは、シャーベットの製造に適しているといいます。
<ファイン グローバル サービス 手塚秀一工場長>
「かなり熟していて、甘さもあって、(シャーベットは)素材の味がそのまま出るので、ストレートに味わえる」
トマトとシロップをミキサーにかけ、フリーザーに入れるとまろやかな口当たりのトマトシャーベットが出来上がります。
<尾崎文哉ディレクター>
「トマトの甘みがすごく感じられて、さわやか。夏にぴったりなシャーベット」
シャーベットには、望月さんのある思いが込められています。
<蓬来荘4代目 女将 望月美佐さん>
「焼津の温泉の認知度の向上とトマトを加工して温泉の付加価値を新たに作るというところを新たな切り口として皆さんに知っていただければうれしい」
温泉美人トマトを使ったシャーベットを通じて、焼津をもっと知ってもらいたい。望月さんの地元への愛がこもった「しずおか産」です。
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