段ボールの中に入っているのは、親元を離れて暮らす学生に無償で地元の味を届ける『おぢやつつみ』です。新潟県 小千谷市で官民一体となった若者のUターン策が始まりました。

ひとつひとつ、ていねいに品物を詰め込む小千谷市の職員たち。

段ボールには「おぢやつつみWITH(ウィズ)WISH.(ウィッシュ)」と書かれています。
ロゴは小千谷を象徴する秋の風景、「稲とソバ」のパッチワークをモチーフにしたデザインです。

【小千谷市商工振興課 渡辺英明 課長】「ふるさとを思い出してほっとするようなそんな感情を持ってもらえたらありがたいなと」

へぎそばにコシヒカリ、味噌漬けなど、地元の特産品がたっぷり入っています。

進学で小千谷市を離れた学生を対象に年に2回、無償で地元の味を届ける「おぢやつつみ」。若者のUターンを促す事業の一つとして市が企画し、600万円の予算を充て商工会議所や企業が協力して実現しました。

今からひと月前…
「そばもおいしい。このマーク見たことある。え~迷う…」

小千谷市の産業会館にいたのは、親元を離れて一人暮らしをしている大学生です。学生の生の声を聞きたいと、小千谷自慢の食や製品の中から、「もらったらうれしいもの」を選んでもらいました。

【大学4年生は】「もらった人自身も小千谷を思い出せるし、一緒に通っている学校の友達とも地元の良さを共有できるように、シェアできたりするものとか、みんなでワイワイ楽しめそうなものは何かなあと思って」

【大学4年生】「簡単に食べられるもの、料理をしなくていいものがうれしいかなと思って選んでいます。また帰りたいなって思ってもらえるような。でももうちょっとの間、そこで頑張ろうと思ってもらえるものを選べればなと」

学生目線の“うれしい”がたっぷり詰まったラインアップになりました。

【小千谷商工会議所青年部 伴雅史 会長】「『応援しているよ』『頑張ってね』『辛いときは小千谷を思い出してほっとしてね』とか、そんな郷土愛みたいなものが伝わるとうれしいなと」

今回は県内外に住む272人に発送していて、次回は2月に発送する予定だということです。