本州唯一のナベヅルの越冬地・山口県周南市八代で11日、地元の小学生が集会を開き、ことしも飛来してくるよう願いました。

周南市の八代小学校で開かれたのは「つるよ来い来い集会」です。全校児童13人は、伝統の「八代の里の物語」を歌い、予想した飛来日を発表していました。

ツルを呼ぶ児童
「ツルよ来―い!早く来ーい!」

期待を膨らませる中、ナベヅルがやってくる西の空に向かって、ことしも大きな声で願いを込めて叫んでいました。

中澤樹記者
「集会を終えた児童は近くの田んぼにやってきました。なにやら大切そうにして運んでいます。まさか?ツルでしょうか?」

立派な見た目から、ついつい勘違いをしてしまいそうになりますが、児童が運んでいたのはデコイ。ツルの模型で、仲間と思わせることで呼びよせるためのものです。毎年飛来する田んぼに16体を設置しました。

八代小学校2年の児童
「きょうはがんばって、ツルをいっぱい呼びたいです」
八代小学校6年の児童
「去年はデコイの位置とかが分からなくて、あやふやだったけど、ことしはスムーズにできてよかったです。ことしはツルがたくさんいる冬にしたいです」

周南市生涯学習課 鶴保護担当・増山雄士さん
「去年の13羽が例年並み、おととしの28羽というのが、かなりたくさんツルがやってきてくれたところではあるが、おととしの28羽に負けないくらいの数のツルが来てくれたらいいなと思います」

10月20日には、観察ができる野鶴監視所が開かれる予定です。冬の使者を迎える準備が着々と進んでいます。