小3の時は伊藤七段が勝ち 藤井七冠は号泣

初めてのタイトル戦で挑む相手が、八冠独占に王手をかけた同年代の絶対王者。

しかし実はこの2人、小学3年生の時に対局していて、このときは伊藤七段の勝ち。藤井七冠は号泣したといいます。

この様子を見ていたのが、大会を企画した頴川栄治さんです。

(頴川栄治さん)
「突然ホール内に響くような泣き声だったんですよ。そして私が(藤井七冠を)慰めにかかるんですが、30秒くらいは泣き止まなかった」

このとき以来「藤井聡太を泣かせた男」とも呼ばれている伊藤七段。

2021年度には新人賞と勝率1位を獲得し、藤井七冠の「5年連続勝率1位」を阻止。

今回、強豪ひしめくトーナメントを勝ち上がり、永瀬拓矢王座(31)との直接対決を制して、竜王戦への挑戦権をつかみました。

「自分を引き上げてくれた存在」

(伊藤七段)
「自分は常に藤井七冠を追いかけてここまで来られた気がするので、自分を引き上げてくれた存在」

史上最年少でプロ棋士になった藤井七冠の背中を追いかけ、ついに実現した最高峰のタイトル戦対決。対局について2人は。

(藤井七冠)
「大変なシリーズになるかと思っていたので、きょうに向けてコンディションを整えてこられればと思っていた」

(伊藤七段)
「緊張しています。気持ちを盤上で表現していけたら」

竜王戦は先に4勝すればタイトル獲得。竜王戦第1局は、7日夜に決着する見込みです。