震災後、12年もの間、福島県浪江町の小学校に残されていたグランドピアノ。子どもたちが「なみえまちのミライ」を描き、完全復活へ向けて、命を吹き込みました。

カラフルに染まった子どもたちのてのひら。なみえ創成小学校で行われたのは、グランドピアノへのペイントです。このグランドピアノは、帰還困難区域にあった津島小学校に12年間眠っていたもので、いわき市の調律師・遠藤洋さんの協力のもと、今年8月から修復作業が始まりました。

平岡沙理アナウンサー「復興のシンボルであるグランドピアノに、子どもたちが未来の浪江町を創造しながら思い思いに描いています」

子どもたちが描くテーマは、「なみえまちのミライ」。浪江町の花として知られるコスモスやうさぎなど、真剣な表情でピアノにデザインしました。この取り組みは、帰還困難区域だった地域に残されているピアノを再生しようと、相双地区の公益社団法人が企画して、小学3年生と5年生、17人が参加しました。

小学5年生「大きい太陽(を描いた)。みんな太陽みたいに元気で楽しく生活できたらいいなと思って描きました」

小学5年生「浪江の空ってきれいなので、空を描こうと思いました。活気良くて色んな人が暮らしやすい町になってほしいです」

子どもたちの手でグランドピアノが生まれ変わりました。

思いが詰まった津島小学校のグランドピアノは、21日の標葉祭りで披露され、被災地の支援を続けているピアニストの西村由紀江さんが演奏するということです。