議長の不信任案が可決され混乱が続く観音寺市議会は今日(21日)最終日を迎えました。議長への抗議のため議員が出席せず、滞りも出ていた中、議会は思わぬ形で幕を閉じました。

特定の個人の主張を議会に反映させようとしたのは問題だと不信任案が可決された篠原議長。議会最終日、これまで抗議のため欠席していた議員も議場に姿を現しました。ただ波乱の幕開けとなりました。

「議長緊急動議!」「篠原和代議員の議員辞職勧告決議案を提出させていただきます」

法的拘束力がないからと議長を辞任しない篠原議長に今度は議員辞職を求めたのです。本議会をいったん休会して、採決をめぐる駆け引きが始まりました。
(篠原和代 議長)「初めに緊急動議をした場合に後の審議に影響を及ぼすのはわかっているので、それをあえて避けたいので最後にしたいと思っています。これが議長権限というので」

主な議案の採決を先に行い、議会の流会だけは避けたいという篠原議長。不信任案が可決された議長の下では議論できないと、一部の議員は辞職勧告の採決以外はボイコットも辞さない構えです。
(辞職勧告動議を出した大矢議員)「(動議の採決を)最後に回すということで混乱も起きます。それをご自覚していただいてやっていただきたいと」

議会の混乱をおさめるため、辞職まで迫られた篠原議長の決断は…
(篠原 副議長)「議長が退席したため、これより副議長が議事進行をいたします」

議員のボイコットを避けるため篠原議長が議会を欠席。副議長の下でならと、補正予算案などの採決は滞りなく進み市民生活への影響は避けられました。一方で篠原議長への議員辞職勧告決議案は否決。双方とも遺恨を残したまま、混乱が続いた9月定例観音寺市議会は幕を閉じました。

(篠原和代 議長)「私の不徳の致すところではあるんですが、常識的には考えられない事態が起こったということだと思います。結果としては審議ができたので私はこれでよかったと思います」

(議員辞職勧告動議を行った大矢一夫議員)「今回でけじめをつけたかったのがつかなかったということは本当に申し訳なく思っています」(Qこれで混乱は収まると思いますか?)「収まりませんね。まず収まらないと思います」

どうすれば混乱が収まるのか。市民生活の安定のためにも、一刻も早い決着が求められる観音寺市議会です。