刑務所の退所予定者などの社会復帰を支援する職員が利用者の個人情報を漏洩していたことが明らかになりました。

情報漏洩したのは、恩賜財団済生会(おんしざいだん さいせいかい)が熊本県の委託で運営する県地域生活定着支援センターの職員です。

熊本県によりますと、職員は2019年の5月か6月ごろNHKの記者に対して、利用者1人の名前や年齢、服役していた期間などを口頭で伝えたということです。

NHKは職員から得た情報をもとに、テレビ番組を放送し、今年6月には書籍を出版しました。

書籍の内容を抜粋したインターネット記事を別の職員が見て指摘したことで情報漏えいが発覚しました。

利用者は2020年に亡くなっています。

職員は諭旨解雇処分を受け先月末に退職しましたが、県は済生会に、個人情報保護の徹底を指導するとしています。