後を絶たない特殊詐欺による被害。2023年青森県内では8月末の時点で62件確認され、2022年の同じ時期より40件多く、被害額は1億3000万円以上増えています。こうした中、被害に遭う寸前の高齢女性を救ったのは“新人のタクシー運転手”でした。
東京太陽青森タクシー 阿部勝さん
「これ全部詐欺だからね?と」
特殊詐欺を防いだのは青森市のタクシー運転手・阿部勝さん(64)。乗車した高齢の女性客と会話していると、その内容に違和感を覚えたといいます。そこで、目をとめたのは女性が差し出したスマートフォン。「フィッシング詐欺」と思われるメッセージが多数届いていました。
東京太陽青森タクシー 阿部勝さん
「いちいち返信したり相手したらだめだよと言ったが、どこまでわかってくれたかわからないですね」
この出来事があったのは2023年7月6日。なんと、阿部さんがタクシー運転手としてデビューした日で、高齢の女性客は自身の初めての乗客でした。女性のことが気にかかったもののこの日は、領収書の裏に自分の名前を書いて渡し「次に乗る時は、私を指名して」と伝えるだけにとどめました。
それから約1か月後の8月14日。阿部さんを指名して翌日の予約が入りました。迎えに行くと、乗客はあの時の高齢女性でした。手には電子マネーのギフトカードとスマートフォン。女性は「裁判所」や「弁護士」の話ばかりをしていて、これは明らかにおかしい。そう思って阿部さんはそのまま交番へと向かいました。
青森警察署によりますと女性は特殊詐欺被害に遭う寸前だったということです。
東京太陽青森タクシー 阿部勝さん
「見た瞬間に詐欺だと気づいたので、それからは注意していた。高齢の方は周りで見守ってあげないとだめだと思っていますので」
阿部さんには、この功績をたたえて13日に青森警察署から感謝状が贈られました。また、阿部さんの勤務する東京太陽青森タクシー営業所には青森警察署から青森県内のタクシー会社としては初めての優良店舗としての認定書が交付されました。














