若い世代にも拉致問題への理解を深めてもらおうと、新潟県佐渡市の南佐渡中学校で蓮池薫さんが講演をしました。
12日午後に開かれた「拉致問題啓発セミナー」には、全校生徒115人と保護者らが参加し、柏崎市の拉致被害者・蓮池薫さんが講師として登壇しました。
【蓮池薫さん】
「きょう皆さんに伝えたいことは、なんとかこの帰国していない人たちを日本に帰らせたい、家族と一緒に暮らさせたい」

このセミナーは、北朝鮮による拉致問題について若い世代に理解を深めてもらおうと新潟県が企画したもので、蓮池さんは、自身が拉致された時の様子や北朝鮮が日本人を拉致した目的などを、中学生にも分かるように説明しました。

【生徒】
「日本に帰れると分かったときはどんな気持ちでしたか?」
【蓮池薫さん】
「飛行機が北朝鮮の地を離れた瞬間、『これはもう間違いない』と息がつまりそうでした。その時の気持ちは言葉では表せないくらいの強烈なものでした」

【生徒】
「こういう気持ちで拉致されたんだろうなとか想像ができたので、解決に向けて考えを深めやすくなりました」
蓮池さんの話に真剣に耳を傾けた生徒たちは、いまだ解決していない拉致問題についての考えを深めていました。