青森県内の新型コロナの感染状況について、9月3日までの1週間の感染者は医療機関1か所あたり30人を下回り、県が独自に設定している注意報は解除されました。専門家は、いわゆる“第9波”の「ピークは越えた」としつつも全国的には増加に転じているため今後の動向を注視しています。

県によりますと、9月3日までの1週間の新型コロナの感染者は青森県内60の医療機関から1649人報告され、前の週から229人減って7週ぶりに減少しました。医療機関1か所あたりの感染者数は27.48人で、30人を下回ったため県独自の注意報は解除されました。保健所管内別では、上十三が最も多く42.67人、五所川原が34.14人と続きます。


青森県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は、いわゆる“第9波”のピークは越えたとみています。
県感染症対策コーディネーター 大西基喜医師
「定点あたりの人数もそうですが、入院者の日々の数や発熱外来にどれくらい(患者が)来ているかという数字を聞いていると下がってきている。つまりピークを越えたあたりにあるのかな」

ただ、大西医師は、警戒を緩めないように呼びかけてます。
その理由は隣接する岩手県の医療機関1か所あたりの感染者数が2週連続で全国で最も多いことや先にピークを越えた西日本で感染者数が増加に転じているためです。

県感染症対策コーディネーター 大西基喜医師
「一旦ピークを迎えた九州とか沖縄がまた増えかけています。ですので、山(ピーク)が何回も来るというようなイメージになる気もしますので、警戒するレベルはピークを越えたからというところではないと思います」
また、ウイルスの型は新たな変異株「エリス」が直近では7割ほどに達しているといいます。こうした中、9月20日には「エリス」と同じくオミクロン系統の変異株「XBB」に対応した新たなワクチンの接種が始まります。