コメでは猛暑と水不足による品質低下が露わになっています。
全国のJAの中でコメの出荷量が最も多いJA新潟かがやきで「こしいぶき」の検査が始まりました。今年は2等米が9割ほどを占めているということです。

新潟市秋葉区の田んぼでは5日も早生品種「こしいぶき」の稲刈りが行われていました。“待ち望んだ収穫の秋”ですが、出来には不安が募ります。

【農家 石崎覚さん(53)】
「今年は猛暑だったので、やっぱり出来はあまりよくないですね。うちも2等米が多いのかな…」

新潟市や燕市などを管轄し、全国のJAでコメの出荷量が最も多い「JA新潟かがやき」では、「こしいぶき」の品質検査が進んでいます。形や色が整ったコメと、白く濁ったコメや青く未熟なコメを分類していきますが、猛暑と水不足の影響が色濃く出ていました。

【検査員】
「整粒の数の方が例年であれば多いんですけど、整粒の割合が低いなと思います。小粒、未熟粒が多いですね」

例年、最もランクが高い1等米が8割を占めますが、5日、袋に押されるスタンプは2等米ばかりで、1等米はほとんど見当たりません。この日検査した「こしいぶき」はおよそ9割が2等米でした。

【JA新潟かがやき 長澤義弘 常務理事】
「例年ですと1等米は8~9割ありますが、今年は1等米が1~2割という感じです。30℃以上が毎日続いています。水不足もあり、コメが白っぽくなっています」

JA新潟かがやきは、例年8000トンの収量を見込んでいますが、今年は1割ほど減る見通しです。
農家の収入が減る恐れがある中、JA新潟かがやきは「こしいぶき」と「コシヒカリ」について、JA全農にいがたの仮渡金に等級に応じた金額を独自で上乗せし、生産者を支援することにしています。取り扱いの6割を占める主力のコシヒカリの検査は来週始まります。