青森市にある青森県立中央病院と青森市民病院を統合する計画に「待った」です。宮下宗一郎知事は建て替え場所や病院の規模など、これまで両者で検討してきた内容を全面的に見直す考えを明らかにしました。
青森県 宮下宗一郎知事
「基本的には全て(見直し)。私の方から責任のある発表できる段階にはない。しっかり私自身が納得した形で県民の皆さまにお示しできる、自信のあるビジョンを、しっかりとこれから県として示していきたい」
宮下知事は4日、県立中央病院と青森市民病院を統合する新しい病院の全容について、全て見直す考えを示しました。青森市にある2つの病院は人材不足と築35年以上という老朽化が共通の課題で、再編が協議されていました。
また、2022年2月には両病院を統合して新築し、県と市が共同経営する基本方針に合意しています。その後、新たな病院の場所として『旧県立青森商業高校と県病の敷地』『青い森セントラルパーク』『野球場を除いた県総合運動公園』の合わせて3か所が検討対象として示されたものの、地震や洪水で被害を受ける危険性が指摘されていました。
青森県 宮下宗一郎知事
「少なくとも被災するエリアというものは、病院を建てるのにふさわしいエリアではないと私は考えていますので、それが技術によって補うことができるのかということも含めて検証していきたい。」
このほか宮下知事は、800から900床の病床数も人口減少が進む中で適正か議論が必要だとしています。今後は県庁内に新たな検討チームを組織し、青森市と連携して取り組む考えです。新病院の全容見直しに青森市の西秀記市長は。
青森市 西秀記市長
「私は今までの協議の経緯を聞いた上で、ある程度それでいいという気持ちでいました。そういう意味では(県から)改めて話を聞きながらこちらの考えも申し上げていきたいと考えています」
新病院の基本構想の策定は今年度中の予定でしたが、これも含めて今後、議論が始まることになります。