元自衛官の五ノ井里奈さんが任務中に性被害を受けたとされる事件の第3回公判が23日に福島地裁で開かれ、証人として出廷した元同僚の1人は当時の状況について「キャバクラのようだった」などと証言しました。

この裁判は、陸上自衛隊郡山駐屯地に所属していた元陸上自衛官の3人が、おととし8月、同僚だった五ノ井里奈さんを北海道の演習場でベッドに倒し、覆いかぶさってわいせつな行為をしたとして、強制わいせつの罪に問われているものです。

これまでの裁判で、3人は起訴内容を否認し、無罪を主張しています。

23日に開かれた公判では、当時同じ部屋にいた男性隊員3人が証人として出廷しました。

このうち証人の1人は、被告3人のうち2人が五ノ井さんをベッドに倒し、覆いかぶさるようにして腰を振る動きをしていたと話し、いずれも「着衣越しに陰部が接触していたと思う」と証言しました。

また別の証人は、当時部屋では被告らが五ノ井さんを囲んでプライバシーに関する内容の質問をしていて、「キャバクラのような雰囲気だった」などと証言しました。

次回の公判は9月12日に開かれ、被告人質問が行われます。

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