台風7号は12日午前9時現在、非常に強い勢力で父島の北約170kmを北西にゆっくり進んでいます。衛星画像で見ると、台風の“眼”や、周囲を取り囲む雲の形は、
11日までと比べるとやや崩れてきたように見えるため、最盛期は過ぎたとみられます。

このあと、勢力をやや落としながら北西に進んだあと近畿地方に上陸し、16日(水)には日本海に抜ける予想となっています。11日までは予想が更新される度に予報円の中心を結ぶ線が西にずれていましたが、12日午前9時の観測では、東西のずれはほとんどなくなり、予報円もかなり小さくなりました。台風7号の移動速度はゆっくりで、本州に接近する前から雨・風の影響が出るおそれがあります。気象庁は向こう5日間の警報級の現象となる可能性を「早期注意情報」として発表しています。12日午前11時発表の早期注意情報です。

【雨】14日(月)は、近畿地方から関東地方にかけて警報級の大雨となる可能性があり、15日(火)は、近畿地方と東海地方で大雨となる可能性が「高い」となっています。
【風】14日(月)は、四国地方から関東地方の太平洋側を中心に警報級の強い風となる可能性があり、15日(火)は、近畿地方と東海地方で警報級の強い風となる可能性が「高い」となっています。

JR東海は、台風の進路や勢力次第では13日(日)から16日(水)のいずれかの時点で、東海道新幹線の計画運休や急きょの運転見合わせを行う可能性があると発表しています。またJR東日本でも、台風の進路次第では東北新幹線・上越新幹線などの各新幹線や在来線で運休や遅れ、行き先の変更が発生する可能性があるとしています。

宮城県内は、今のところ警報級の雨・風の可能性は低いとみられていますが、16日(水)頃は、台風の北上に伴い等圧線の間隔が狭くなり、南東の風が強まる可能性がありますので、引き続き最新の情報に注意してください。また、12日(土)の東北地方は、上空に寒気を伴った低気圧の影響で大気の状態が不安定となっており、
岩手県では午前7時20分に線状降水帯が発生するなど、大雨災害の危険度が急激に高まっている地域があります。宮城県内でも、雨脚が強まるおそれがありますので、急な強い雨や落雷などに注意が必要です。