「小さな文化が手の届く所にある」
映画祭では、「20世紀少年」で監督を務めた堤幸彦監督の作品をはじめ、プロアマ問わない18の作品が無料で上映されました。中には震災から12年が経った石巻を舞台にした映画も。

映画監督 山口彰久監督:
「それぞれが12年を思い返すというかそういうのを意識した。復興は時間がかかると思うが、こういう行動に勇気をもらうし手伝いたいと思った」

劇場には、地元の人も多く訪れ、思い思いの時間を楽しんでいました。
客:
「小さな文化が手の届く所にあるというのが素晴らしいことだと思うので、こういう施設がたくさんできたら石巻が活気づくと思う」
「(人が)中心地に昔みたいに集まるのがうれしいです」

そして、映画祭のフィナーレはシアターキネマティカの歩みをまとめた作品「ザッツ・エンターテインメント」。
スクリーンに映し出される作品の文字、「何度も町の灯は消えた。何度も終わったと思った」。それでも・・・。

石巻劇場芸術協会 矢口龍太さん:
「震災で街の灯が消えた直後に、日活パールの館長が灯をともして、また何かが起きてもまたやればいいと思った」

石巻劇場芸術協会 阿部拓郎さん:
「僕らが手が届く範囲のみんなが楽しく幸せになっていけるような場所になっていけば」

映画や演劇文化の力で心の復興を、キネマティカが石巻に小さな灯りをともしています。