新たながん治療の開発に取り組む山口大学のベンチャー企業が初めて上場しました。

幅広い資金調達で開発の加速が期待されます。

山口大学の谷澤幸生学長や、大学院医学系研究科の玉田耕治教授らが発表しました。

東京証券取引所グロース市場に上場したのは、2015年に玉田教授が中心となって設立したベンチャー企業「ノイルイミューン・バイオテック」です。

目指しているのは、患者から採取した免疫細胞に遺伝子を入れ、がん細胞を攻撃する能力に加えてみずからの免疫細胞も一緒にがんを殺傷する「PRIME(プライム)CAR―T(カーティー)細胞療法」です。

強力な抗がん効果と再発予防が期待されるということで、上場による幅広い資金調達で事業が加速できるとしています。

山口大学大学院医学系研究科 玉田耕治教授
「山口大学から得られたこの技術を患者さんに届ける、その目的のために作られた会社ですし、その目的の過程として上場があると。協力しながら患者さんに薬を届けるというミッションが達成できればいいなというふうに考えております」

山口大学では再生・細胞治療研究センターに新たな研究所を設置し、実用化に向け支援していくとしています。