パソコンの画面上に「ウイルスに感染しています」と表示されたことをきっかけに、高知市の70代の男性が146万円をだまし取られていたことが分かりました。

高知県警によりますと、今年7月17日、高知市の70代男性が自宅のパソコンで動画配信サービスを利用していたところ、画面上に「ウイルスに感染しています」と表示されました。

画面上には連絡先とともに電話番号が表示されていたことから男性が電話をかけたところ、片言の日本語を話す男に「ウイルスソフトが入っていない。ソフトの代金は4万円。支払いは電子マネーになる」などと言われたということです。その後、男性は電話をつないだままコンビニエンスストアで電子マネーカード4万円分を購入。指示に従いパソコンにカードのIDを入力したものの「番号が違う」と指摘された上、再度、電子マネーカードを購入するよう指示され、別の店舗でカードを購入。IDを入力すると、「海外送金が必要で8万円かかる」「もっと新しいセキュリティソフトがある。20万円かかる」「海外送金に10万円かかる」と言われ、それぞれ指示通りに別の店舗で同様に電子マネーカードを購入しIDを入力したということです。

翌日、同じ男から男性に電話があり、「保険金80万円が必要」と言われ、指示通りに数件のコンビニエンスストアを回り、80万円分の電子マネーカードを購入しIDを入力したということです。男性は2日間で19枚の電子マネーカードを購入し、146万円をだまし取られました。

その後、「さらに100万円追加が必要」と言われ、払えないことから知人に相談したことをきっかけに詐欺を疑い、先月19日、男性が高知南警察署に相談したことから被害が発覚しました。

高知県内では今年に入り、特殊詐欺の被害が21件起きていて、被害総額は4842万円を超えています。

高知県警は、「ウイルスに感染しているなどと表示された画面上に連絡先がある場合、すぐにかけるのではなく、まずは家族や警察に相談してほしい」と注意を呼びかけています。