新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが今年5月から季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行しました。移行から間もなく3か月現在の感染状況はどうなっているのでしょうか。

8月に入り夏本番。

田名網アナウンサー「今年の夏休みには久しぶりに県外や海外への旅行に行ったり…お盆には帰省したりするという方も多いのではないでしょうか」

しかし…

蒲島知事「夏休みやお盆の帰省などで、高齢の方と会う場合や、大人数で集まる場合は、特に感染予防を心がけていただきたい」

感染拡大に注意を呼びかけた蒲島知事。では、現在の感染状況はどうなっているのか県の担当者を取材すると新たなステージに入ったと指摘します。

県健康危機管理課 椎葉泰三 課長「(5類以降後の)5月8日以降、11週連続で(感染者数が)増加していますので、県内においても感染が拡大している状況。第9波』に入っていると考えています」

また、発熱外来の現場でも…

武蔵ヶ丘病院 尾田信吾 副院長「(発熱外来での)6月の1日あたりの受診者数は10人くらいでしたが、7月に入ってからは、25人前後が受診しています。徐々に増えているという状態です」

その感染者数ですが、5類移行前までは「全数把握」という形で県が1日あたりの感染者数を発表していましたが、今は1週間に1度の「定点医療機関当たり」の感染者数の発表へと変わりました。

また、軽症者が病院で受診しない傾向もあり、正確な感染者数は分かりづらい状況です。

この「定点医療機関当たり」の数え方に対して街の人は…

街の人「今は数でじゃなかもん。『1.いくつ』とかでしょ。元に戻しなさいよって。数字で(感染者数)で表せば一番分かりやすい」

では5類移行後、感染が拡大傾向なのはなぜなのか。

こちらは、今年5月。5類移行後の花畑広場です。まだほとんどの人がマスクを付けて歩いています。しかし、3か月経った今は…

田名網アナ「下通アーケードです。3か月が経ち、マスクを付けている人はかなり少なくなった印象です」

感染対策の基本とされるマスクを着用する人が少なくなっていました。実際に数えてみると…

300人中マスクを着用していたのは…91人でした。

マスクをしていない人
「(マスク)全然着けないです。もう着けない。夏は蒸れるし、化粧落ちるし、あと暑いから苦しくなるし」
「あまり着けてません。マスクしてても暑いから」

一方で…

マスク着用の人
「通学時のバスとかは人が多い時は着けるようにしています」
「家以外ではいつもしています。増えよっとだから。」

今は医療提供体制に問題がないという医療機関も、お盆明けに感染者が増えることを懸念しています。

尾田 副院長「リスクが高い人の感染が増えると、結果的に医療を提供すべき人(など全体の人数)が増えてしまう」

今の県内の感染状況は5類移行前でみるとどうなるのか。

先月24日から30日の一定点当たりが「24.66人」です。

去年12月から今年1月の「第8波」のピーク時の一定点当たり人数「44.80人」と比べると半数程度です。

県は改めて、マスクの着用や手洗いなど感染予防を呼びかけています。